事例:カーブで軋む大音量の電車の音を窓で眠れるお部屋に変える

マンションの3階にお住いのAさん。引っ越しの真っ最中に、電車の音にびっくりして、慌てて検索をして、私のところにお電話をくださったのでした。

Aさんがこのマンションを購入したのは、サービスが大変充実しているからでした。セキュリティが大変高く、ドアマンが建物玄関を開けてくれます。裏玄関直前には、保安室があり、保安員が見張っています。道路挟んで向かいには、交番もあります。 

24時間体制でコンシュルジュが常駐。連絡さえすれば、掃除も洗濯も、料理も犬の散歩も全部手配してくれるそうです。ホテル、それ以上の充実ぶりです。 

実はAさん、マンション購入にあたり、一度も内見をしていなかったそうです。その理由を私が尋ねたところ、コロナ禍の為、リモートでしか内覧ができなかったとのことでした。地名・販売元のネームバリュー・購入額から判断して、電車の音が部屋の中に入ってくるとは全く思わなかったそうです。

騒音の現状

建物と線路の3m幅の一方通行の道路だけで何もありません。窓の下を通り抜ける電車の音は、20m手前にあるトンネルから、電車に先行して、まず「ゴーッ」と低い音がします。まさに地鳴りのような音です。このトンネルの出口からはカーブになっているので、電車がトンネルを抜けると、今度は軋むような音がします。このカーブの先に駅ホームがある為、ブレーキで軋む音もあります。

このマンション。電車さえなければ、どのお部屋も寝室にできるほど静かです。調べたところ、壁の防音性能は一般的な壁と比べて高いことがわかりました。窓の防音性能も高いものを使っています。それでもやはり、この音量はちょっと暴力的です。

バルコニーの測定値は最大値で93デシベルです。グランドピアノの演奏に匹敵します。お部屋の中で70デシベルを超えます。この音量は、車の往来が絶えない日中の幹線道路の歩道レベルです。当然ですが、寝室に使うには厳しすぎます。TV観賞もしかりです。会話も、大きめの声でなければ聞こえない です。(一般的に日常会話の音量は60デシベルほどです。)Aさんのご希望は、壁の工事はしないで、内窓とカーテンで全室眠れるようにすることでした。

対策の結果

音量レベル的には、電車の車両によっては寝室のレベルをほんの少し超えることもありますが、TVを観たり、食事をしたり、なにか作業をしていたら、電車の音に気付くことがない状態を作り出すことに成功しました。 
下の動画は50秒ほどの動画です。最初の20秒が工事前。その後の30秒が施工後の様子です。

工事後=引き渡し検査時の音は、音量を上げいただくことで、電車の音が微かにしているのを確認することができます。

Aさんの感想

後日、Aさん宅にお伺いをして、お話を聞かせていただきましたところ、「家族全員がしっかり朝まで眠れています。毎朝、効果を実感していますよ。」とご評価をいただきました。窓からは3mほどの距離があるダイニングで食事をしている時は、電車の音が全く聞こえなくなったことにビックリしたと高評価。「ほんとうに工事をしてよかった。」と感謝のお言葉をいただきました。。